(この記事は2020年4月5日に更新されました。)
「条文って覚えたほうがいいのかな?」
「どうやって覚えたらいいんだろう。」
この記事はそんな疑問を抱えている方に向けて書いています。
こんにちは。
ショシ太郎です。
行政書士試験は法律の試験ですから、膨大な量の条文と対峙しなければなりません。
試験勉強をする際、どうやってこの膨大な量の条文を覚えればいいんだ・・・と悩んでいる方も少なくないのでは。
今回は、そんな”条文”に焦点を当てて記事を書いてみました。
条文をひたすら紙に書きなぐっている方に是非読んでいただきたい内容です。
オススメしない勉強法
例えば、103条ある日本国憲法を2週間で暗記するという勉強法です。
2週間でこなそうとすれば、1日約7条暗記する必要があります。
具体的な勉強法としては、条文をひたすら書きなぐる、音読しまくる、繰り返し読む・・・などが考えられますね。
条文は試験において最重要の知識ではありますが、何のために勉強しているのかを考えてみてほしいです。
もちろん、行政書士試験に合格するために勉強していますよね。
しかし、上記の勉強法は条文を覚えるための勉強になってしまっており、本来の目的から離れてしまっています。
条文を全て覚えるのは不可能ですし、覚えたとしても時間が経つと必ず忘れてしまいます。
その度にまた覚えなおしますか?
そもそも、103条全てが試験に出ますか?
憲法と同じように行政手続法、審査法、訴訟法も一言一句暗記しますか?
現実的に厳しいと思います。
私も条文素読をやっていた時期がありましたが、すぐに時間を無駄にしていることに気が付きやめました。
その時間を過去問演習に割いたほうが効率的です。
では、条文知識はどのような方法で身に着けていくのでしょうか。
オススメの勉強法
行政書士試験の勉強は、過去問やテキストがメインです。
過去問を解いて条文をチェック、テキストを読んで条文をチェック・・・
基本的にはこれだけで構いません。
六法を読むという行為を勉強の主軸に据える必要はないと思います。
わざわざ出題される可能性が低い条文を暗記する必要はありません。
テキストや過去問に載っている条文だけをチェックすればよいのです。
さらに言うと、掲載されている条文を全て丸暗記する必要もありません。
例えば、私はこんな感じで整理していました。
- 数字、期間は暗記する
「両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で可決したときは、秘密会を開くことができる。」―日本国憲法57条
処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(省略)を経過したときはすることができない。―行政不服審査法第十八条
上記のような条文は、赤字の部分を中心に覚えておけばよいです。
憲法第57条であれば「秘密会は出席議員の三分の二以上」だけ覚えておけば試験には対応できます。
- 頻出条文、記述で問われそうな条文はキーワードで暗記する
この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。―行政手続法第一条一項
この条文自体は非常に重要な条文ですが、一言一句暗記する必要はないです。
赤字の部分を確実に覚えておけば比較問題に対応できますし、記述で問われてもある程度は得点できると思います。
それ以外は、問題文を見たときに正誤が判断できる程度で構わないと思います。
以前、憲法の勉強法の記事で統治分野は条文が大事!という内容を書きましたが、統治分野の条文を全て暗記しろということではありません。
メリハリをつけて暗記することが重要です。
では、そのメリハリの付け所はどのようにして判断するのでしょうか。
ここで、日頃から六法を引いているかどうかが運命の分かれ道になってきます。
私は問題の解説を読む際、肢一つ一つの根拠条文を六法で確認し、正の字を付けけていたのでどの条文が頻出か六法を見るだけで判別できていました。
よく間違えていた数字や期間もチェックを入れていたので、自分がどこを覚えればよいかは一目瞭然です。
あとは空き時間や試験前にその条文を読み込むだけです。
このように、メリハリをつけて条文暗記をすると非常に効率的な勉強ができると思います。
少なくとも、1条から最後まで紙に書いて覚える・・・といった勉強法よりかは絶対良いです。
まとめ
長々と書きましたが、何が言いたいかというと、
・条文を覚えるための勉強は原則しなくてよい
・日々の勉強の中で条文知識は覚えられる
ということです。
誤解を生みたくないので補足しておきますが、私は行政書士試験において条文を覚えることは非常に大切だと考えています。
今回はその覚え方について書いてみました。
少しでも参考になれば幸いです。
ショシ太郎