【行政書士試験】フォーサイトで合格した私が行政書士講座レビューと勉強法を解説します

(この記事は2020年4月23日に更新されました)

「フォーサイトの評判が気になる」
「フォーサイトで合格できるか不安・・・」

この記事はそんな不安を抱えている方に向けて書いています。

こんにちは。
ショシ太郎です。

世の中には行政書士試験を突破するための予備校や、通信講座がたくさんありますよね。
大手予備校で言うとLECやTAC、伊藤塾etc
通信講座だとクレアールやアガルート、スタディングetc
さて勉強を始めるぞと思っても、講座選びだけで一苦労です。

そんな数ある講座の中でも、人気が高いのがフォーサイトです。

フォーサイトは通信専門の講座ですが、毎年高い合格率を叩き出しています。
私もフォーサイトをメインに勉強していました。
(講座名:行政書士基礎+過去問講座2019年度試験対策DVD)


ということでこの記事では、私の体験を基にフォーサイトのレビューをしていきます。
受講を検討されている方の一助になれば幸いです。

フォーサイトについて

商号:株式会社フォーサイト
1993年に不動産研修会社として名古屋で創業したのが始まりのようです。
宅建やマン管で高い実績を出しているのはその名残でしょうか??
行政書士の講座が始まったのは2002年ですが、当時は通学講座だったようです。その後、いろいろな事情があり現在は通信教育のみとなっていますが、詳しいことは公式サイトの会社の歴史をご覧ください。

テキストのレビュー

フォーサイトのテキストです。
基礎法学~一般知識まで計10冊です。
フォーサイトはテキストが薄いとよく言われますが、10冊あると考えると他と大差ないのではと思います。
表紙にはなぜかゴッホの絵がつかわれています。(タイトル分かりますか??)

それはさておき、テキストのレビューを以下に記載していきます。

多彩なカラフル、イラストを採用

以下のURLからサンプルテキストを見ていただけると分かりやすいのですが、フォーサイトのテキストはフルカラーでイラストも随所に挟まれているため、かなり見やすいです。
特に初学者の方からすると、無機質のモノクロのテキストだとアレルギー反応を起こしてしまう方もいるかもしれません。

サンプルテキスト(公式サイト)

カラフルなテキストですが、色使いにはあまりルールがないようです。
唯一統一されているのが、いわゆる最頻出ポイントはこんな感じで黄色でカラーリングされているところです。

フォーサイト テキスト

フォーサイトのテキストはこのように見出しごとに色分けした枠でくくられており、それぞれ重要度に応じて☆~☆☆☆☆☆が振り分けられています。
そして、☆5つの最重要ポイントは黄色の枠で統一されているのです。
模試前に大事なところを見直したい場合は、黄色の部分だけ読むなんてこともできます。

この色使いに関して、意味のない色分けがあり、どこが大事か分からなくなるという意見もあります。
確かに、枠の色でいうと黄色以外に8色も使われているため、混乱してしまう方もいるかもしれません。
ですが、この色分けはあくまでテキストがモノクロで単調になることを避けるためにしているものなので、大事なポイントを見分けたい時は先ほどの黄色の枠や、☆の数を参考にしていただければ問題ないかと思います。

空きスペースが多く、一元化に向いている

フォーサイトのテキストはページいっぱいに文字や図を詰め込むのではなく、適度に余白を空けて作られています。
これは、受験生に必要な情報を書き込んでもらうために空けているスペースです。
フォーサイトのテキストは試験範囲の100%を網羅しているわけではありません。

過去問や模試を解いていると、テキストに載っていなかったり、何回解いても理解できなかったりするポイントが必ず出てきます。
それらを空いたスペースに書き込むことで、自分だけのオリジナルテキストが完成します。
また、行政書士試験をはじめとする資格試験は、情報を一元化することが大切だと言われています。

一つのテキストに情報を集約させることで、複数のテキストを行ったり来たりする手間が省けますし、頭の中の整理もしやすいです。
情報の一元化については後日記事を書こうと思います。

私の書き込みの一例です。
空いたスペースに表を作って暗記ツールにしたり、テキストには載っていなかったことを追記したりしました。

消滅時効について、テキストの表に書き足しをして自分なりの暗記ツールを作成しました。
フォーサイトはこういった表が多く掲載されているのでとても便利です。

苦手意識を持っていた錯誤の事例を図で書き表したものをテキストに張り付けています。

著作権の関係で、モザイクを入れていますが、右のページは辰巳の無料講座を受けた時にもらった資料を貼りつけています。フォーサイトのテキストはB5サイズなので、予備校で配られるレジュメも張り付けやすいです。

フォーサイト テキスト

内容は不十分??

フォーサイトのテキストは一冊一冊が薄く、内容が不十分では?という批判的なレビューもあります。
しかし、フォーサイトはそもそもテキストに全てを網羅することを目指していません。
行政書士試験は範囲がとても広い一方、6割取れれば合格な試験です。
そのためフォーサイトはある程度学習範囲を絞り、最低6割を取ることに特化した仕様になっているのです。
ですから先ほど申し上げたように、テキストには余白があります。
模試や過去問を解いて足りないなと感じたところはご自身で追記すればよいのです。
そうすれば、「合格するために必須の知識(テキスト)+α(ご自身で追記した内容)」という最強のツールが出来上がるわけです。

ちなみに今、令和元年度の行政書士試験問題をフォーサイトのテキストがどこまでカバーできているか確認中なので出来上がったらアップします。
↓アップしました(2019/12/14)↓

関連記事

(この記事は2020年4月23日に更新されました)「フォーサイトで合格できるのか・・・」「フォーサイトの網羅性が気になる・・・」この記事はそんな疑問を持っている方に向けて書いています。こんにちは。ショシ太郎です。私は201[…]

IMG

この記事を読んでいただけると分かりますが、内容が薄いと言われているフォーサイトのテキストだけでも完璧にすれば合格は可能です。
厳選されたテーマを短いスパンで回しまくるというのがフォーサイトの正しい使い方かなと思います。

講義のレビュー

フォーサイトの講義は現役の行政書士でもある福澤繁樹先生がすべての科目を担当されています。
現在はもう1名講師がいるようですが、私はその方の講義を受けたことがないのでレビューでは割愛します。

福澤先生の語り口

活舌や発声は問題ないかと思います。
たま~に出てくるお役所に対する皮肉めいた発言が個人的には好きでした。(行政法や個人情報保護の分野でよく出ていたような・・・)
講義を聞く限りでは穏やかで優しそうな方という印象だったので、生理的に受け付けないという方は少ないと思います。
ただ、講師の好みは人それぞれですので、以下の動画で確認しておくといいでしょう。

ハイビジョン撮影で高画質な講義動画

講義は、先生がテキストに線を引いたり書き込みをしたりしながら説明をし、受講生はそれに付いていくという一般的なスタイルです。
テキストの説明をしているときはテキストのみが表示され、先生は画面には映っていません。
一方で、余談や、雑談的な話をするときは先生が画面に映される・・・といった感じです。

他の予備校と違う点は、講義動画が高画質である点です。
フォーサイトでは「ハイビジョン撮影」と謳われていますが、スマホで視聴するときも文字が読みづらいなんてことはありませんでした。
通学型の予備校では、生講義を録画したものをそのまま配信しているところが多く、通信生からするとあまり見やすいとは思いません。
(全く関係のない話や、先生が生徒を当てて答えさせる・・・といった場面まで配信されてしまいます)
フォーサイトでは通信教育に特化した予備校なので、講義に無駄がないと思います。
詳しくは以下のサンプル動画で確認してみてください。

説明は分かりやすいが・・・

基本的には分かりやすい説明をしてくれます。
複雑な問題になるとたとえ話や事例を用いて説明をしてくれたり、「なぜそういう条文があるのか」というルーツ的なところも教えたりしてくれるため、本質的な理解ができます。

一方で、あまり重要でない場面は「ここは読んでおいてください」で終わってしまうことがあり、もう少し説明を聞きたい~と思ってしまいました。
特に会社法なんかは内容が難しいのですが、サラッと終わってしまうことが多いです。
恐らく、会社法自体が試験合格のために重要視されておらず、また、フォーサイトが知識を詰め込みすぎないという方針を掲げているからだとは思います。
恐らく5問中2問取れればOKくらいの想定です。

それでも、もう少し丁寧な説明があるとなおGOODです。
(「ここは読んでおいてください」と言われたところも普通に試験に出ます。確率は低いかもしれませんが。)

余談ですが、基礎法学~一般知識の講義の総時間をざっと足し算してみたところ、
約3,530分、60時間弱という結果になりました。
ちなみに、とある予備校の総講義時間は約165時間でした。
通学と通信の違いもあるかもしれませんが、フォーサイトの講義はコンパクトにまとまっています。
私なんかはじっとして講義を聞くのが苦手で、それよりもガンガン演習したいタイプだったことと、周りと同じではなく自分のペースで勉強したかったのでフォーサイトの方が合っていたと思います。
また、私もそうでしたが兼業受験生で時間が限られている方も相性は良いかもしれません。
講義のボリュームが大きすぎると、それを受講するだけで精いっぱいで時間切れなんてことが懸念されます。
フォーサイトの短い講義で重要なポイントをつかみ、過去問演習で身に着けていく・・・そんなスタイルの方が合っていると思います。

リアルタイム講義を導入

通信講座の欠点は、担当講師と直接やり取りすることができない、受講生同士の交流ができないなど、受講生が孤独になりやすいことです。
孤独になるとモチベーションも低下しやすくなってしまうので、そのまま受験から遠ざかってしまうことも懸念されます。

その欠点を埋めるべく、フォーサイトでは「リアルタイム講義」を導入しました。
従来の通信講座には存在しなかった生配信の講義です。

ただ講義を視聴するのではなく、チャットで講師や他の受講生と交流できます。
孤独を感じがちな通信生にとってはありがたいですね。
その他にも講義中に行う確認テストでは、リアルタイムで正解率が表示されるので自分がどれくらい学習が進んでいるかの確認にもなります。

フォーサイトの受講生は専用のEラーニングシステムを使って受講します。
そうでない方もYouTubeで視聴できます。(チャットや確認テストは行えません。)

月に2,3回は配信されていますので気になる方は公式サイトをチェックしてみてください。

道場破りレビュー

道場破りとは、フォーサイトが提供するEラーニングシステムです。
・学習計画の策定
・講義の視聴/ダウンロード
・テキストの閲覧/ダウンロード
・質問
・確認テスト

他にも、道場破りにログインしている人数が表示されたり、日替わりで格言が表示されたりと、モチベーションを上げるための工夫が凝らされています。
そんな道場破りの中でも、私が重宝した確認テストをレビューします。

スキマ時間は「確認テスト」

確認テストは、〇×形式の一問一答です。
1回25問、40回分のテストが用意されているので、1000問分の一問一答を解くことができます。
私は通勤電車を中心に、空き時間に確認テストを解きまくりました。
特に学習初期は、講義を聞く→確認テストを一つのパッケージにして知識の定着化を図っていました。
何度も解いていると、答えを覚えてしまうこともありますが、そんなときのためにランダム出題といって、出題の順番をランダムにするオプションが用意されています。
私のような社会人受験生は、隙間時間をどれだけ勉強に充てられるかが合格にカギになると思います。
道場破りの確認テストは、隙間時間にはもってこいの勉強ツールです。

画像は公式サイトより 道場破りの体験はここから

こんな感じで〇×が大きく、ユーザー目線の作りになっているので、スマホでもストレスなく受講できました。
この機能はとてもありがたかったです。

勉強法

ここからは勉強法です。

講義を視聴

なにはともあれ、まずは講義を視聴しました。
福澤先生の講義を聴きながら、テキストには上記のレビューのようにガンガン書き込みやアンダーラインを入れてください。
また、六法は常に隣に置き、根拠条文をすぐに参照できるようにしましょう。

講義は何周視聴すべき?
私は問題を解いて覚えたい派だったので、講義動画を何周も回すということはしませんでした。
基礎法学、憲法に関しては一度見たきりだと思います。
民行についても2周くらいしかした記憶がありません。
会社法と一般知識(情報分野)は例外で、直前期に倍速で何度も回しました。

通勤中は道場破りの確認テストで復習

通勤電車の中では、道場破りの確認テストを使って講義の復習をしていました。
スマホ片手で学習できるのが道場破りのメリットなので、空き時間は1秒でも無駄にくらいの心構えでいましょう。

その他に、昨晩受講した講義をもう一度視聴するのも良いと思います。

講義が終わったら過去問集

一科目(憲法、民法等)の講義が終了したら、その科目の過去問集に取り掛かります。

1周目は、正解不正解に関わらず、肢一つ一つ判例六法で条文や判例を確認しながら進めました。
時間のかかる作業ではありますが、何となく解説を読むのではなく、「なぜ正解なのか」を確認することが大切です。
また、解き始めころは間違いが多くてイライラするかもしれませんがここは我慢です。
2周目、3周目、4周目と進むうちに理解度が深まるとともにミスも少なくなります。

このように、講義を一科目終えたら過去問集、過去問集が1周終わったら次の科目の講義を視聴・・・といったサイクルで勉強を進めていきました。

過去問集は何周すべき?
民行については最低10周はすべきかなと思います。
フォーサイトの過去問集はボリュームがあるわけではないですが、全分野満遍なく復習できるように編纂されているので、これをひたすら回せば十分な知識は身に付きます。

直前期

電車通勤の勉強は、道場破りの確認テストをやめて、地方自治法・会社法・一般知識(個人情報)の講義をダウンロードし、ひたすら視聴していました。
1.5倍速でダウンロードしたものをさらに1.3倍速にして再生していました。
マイナー科目にあまり時間をかけていられなかったので、講義をひたすら高速回転して頭に叩き込む作戦です。

直前期になるとフォーサイトオリジナルの模試が送られてくるのでこれも解きました。
基礎的な問題で構成されており、直前期の知識の抜け漏れ確認に使えます。

直前期になると、過去問は解かずに覚えた知識を確認するというのが定石のようですが、私は問題を解いていないと不安になってしまうので、10月末くらいまではガリガリ演習をしていました。
演習を通して知識を確認するといった形です。

2週間前くらいからは、苦手なポイントを中心に暗記の作業に取り組みました。
使うのはもちろんテキストです。

他社の模試や答練も利用しましたが、最後に戻ってくるのはテキストでした。
試験の前日も、試験開始直前もテキストの付箋を貼った部分をひたすら見直していました。
私はテキストに必要だと思った情報を追加するようにしていたので、直前期には自分が必要とする情報が網羅されたテキストが完成していました。
あとはそれをひたすら繰り返し読むだけです。

まとめ

私はフォーサイトをメイン利用し、令和元年度行政書士試験を突破することができました。
このことから、フォーサイトで合格することは十分に可能です。
テキストがとっつきやすいので、法律初学者の方にもおすすめですし、インプットはさっさと終わらせてガンガン演習したいという方にもおすすめできます。
講座選びで苦労している方の参考になれば幸いです。

↓受講申し込みはコチラから↓

以上、元フォーサイト受講生の所感でした。

ショシ太郎