令和元年度行政書士試験を終えて【受験体験記】

(この記事は2019年12月8日に更新されました)

「本試験ってどんな雰囲気なんだろう」
「試験の時間配分、順番はどうしたらいいか」

この記事はそんな疑問を持っている方向けに書いています。

はじめまして、ショシ太郎と申します。
先週、令和元年度行政書士試験を受けてきました。
ご存知の通り、行政書士は一年に一回しかチャンスがありません。
さらに私の場合は、仕事の都合もあり、この試験が最初で最後のチャンスだと思って受験しました。

「受かれば天国、落ちれば地獄」
この記事ではそんな行政書士試験の受験体験記をつらつらっと書いていきます。

前日の心境

試験の前日は、当日のことばかり考えてしまい集中して勉強できませんでした。
全然知らない問題が出たらどうしよう・・・
記述で親族法が出たら終わりだ・・・
一般知識で足切りされたらどうしょう・・・

こんなことばかり頭をよぎります。

そのため、最後の勉強はテキストを流し読みすることに留め、夜9時には布団に入っていたと思います。
なかなか寝付けず、1時間くらいは目をつぶったままだったかもしれませんが、熟睡してからは一度も起きることなく朝を迎えることができました。

私見ですが、前日はさっさと寝て体力を温存するのが一番だと思います。今まで必死に頑張ってきた方なら、前日に少し早めに寝ただけで天罰が下ることはないでしょう。

会場に到着するまで

何時に行けばいい?

試験前に近くのカフェで勉強しようと考えている方は、気持ち早めに行かれることをおすすめします。
私は10時前には最寄り駅に到着し、近くのスタバに入店しましたが、すでに周りは受験生だらけでした。
私は運よく空いていた席を確保できましたが、席を取れずに時間を浪費してしまう可能性もあるので・・・

家で最終確認を済ませてから来る方も、少し早めに着くようにスケジューリングしておきましょう。
会場には遅くても12:20までには来ておかないといけません。試験会場が開場となるのが12:00なので、それくらいには到着しておきたいところです。少なくとも、最寄り駅には着いておかないといけません。電車が遅延したり、道路が大渋滞する可能性がありますからね。
ルートも2,3通りは確認しておくとなお安心です。

会場に到着!!

私は明治大学和泉キャンパスで受験しました。

入り口の前では、各予備校がスタッフが直前チェックと次年度の講座案内の資料を必死に配っています。
Twitterを見てみると、直前チェックの資料は割と当たるという意見もあるのでサッと目を通しておくのも良いかもしれません。
確か、クレアールがプリッツやらカロリーメイトやらを資料と一緒に配っていたので、私はそれ目当てで貰っておきました(笑)

スタッフだけではなく、予備校の有名講師の方々が応援に来ていることもあるため、見つけたらゲン担ぎで握手でもしてもらっておきましょう。

余談もいいところですが、試験会場となる棟に入る前に、グラサンをかけたナウい男子学生とその彼女と思われる女性がいて、東京の私学は田舎とは違うな~とか思っていたらその2人も受験生でした。
さすがに5万人が受ける試験だけあっていろんな人がいるんだなぁと思いました。

いざ、試験へ

問題を解く順番は?

私は記述を最後に持っていきその他は順番通り解きました。
順番通りに解かないとマークミスの恐れがあることと、途中で記述式を挟むとリズムが崩れてしますような気がしたからです。
これは初めて模試を受けた時から本試験まで一度も変更しませんでした。

こればっかりは個人の好みと感覚によるため、直前期に、予備校の講師が言っていたからという理由で順番を変えるのはやめたほうが良いと思います。
ご自身の今までの感覚を信じましょう。

時間配分

私の場合、1時間半あれば確実に記述を含んだ全問を終わらせられることが分かっていたので、記述を最後に持っていってもじっくり考える余裕は残っていました。

さらに、1問につき何分という細かい配分は決めずに、最終的に1時間半程度で終わらせるようにしようと考えていました。
そのため、自信がない問題は暫定で正解だと思われる肢にマークだけしておいて、1周した後に見直すようにしました。
その際はどの問題が自信がないものかすぐに分かるように、マークシートの問題番号に線を一本入れておき、解きなおしたら線を消す、といったやり方で見直しをしました。

実際のところ本試験では、独特の緊張感からか全問解き終わるのに2時間丁度使ってしまいました。
見直しに1時間使う余裕はありましたが、いつもより遅れてしまうと何となく焦ってしまうものなんですね。
それでも1時間は余りましたので、一般知識を除くすべての問題を見直すことができました。
後述しますが、見直しにとりかかる前にトイレタイムを挟むことをおすすめします。

このような問題を解く順番や時間配分は、模試をこなすことでしか感覚を養えないと思います。

試験問題について

基礎法学は奇問が出題されることはある程度想定していましたが、本番特有の緊張感からか、1問目を見たときは焦りました。
持ち合わせの知識で何とか正解しましたが、出鼻をくじかれた受験生も多かったのではないでしょうか。

私は法令択一だけは得意で、LECの模試では1500人中30位を取ったこともありました。
そのため、本試験では法令択一(特に民行)で稼ぎ、記述抜き180点を目標にしていました。
しかし、いざ蓋を開けてみると民行が難しく、確信をもって答えられた問題は多くなかったです。
試験中は「もしかしてヤバいんじゃないか・・・。」と何度か心が折れそうになりました。
ですが、LECの横溝先生が仰っていた「試験中3回は心が折れそうになる」、「自分が分からない問題は他の人も分からない」を自分に言い聞かせ何とか気持ちを立て直し最後まで解き切りました。

結果的には一般知識に助けられた形ではありますが、記述抜きで170点(暫定)を取ることができ、目標には及びませんでしたが実力は出し切れたかと思います。

記述については、私はかなり苦手で、模試でも0点を叩き出したことが何度かあります。
直前期になってようやく対策を始めたのですが時すでに遅し感があったため、高確率で出題される債権法にヤマを張って対策をしていました。
しかし・・・債権法分野がまさかの「第三者のためにする契約」・・・。
完全にノーマークでした。確かにテキストには載っているんですが、そこチョイスするか~~~~!
「確かに債権法分野だけど、なんでこんなの出しやがるんだよ!!」と心の中でキレてました。
逆に記述分野では対策をしていなかった行政手続法と民法総則の方がうまくいき、あの時間はなんだったんだという感じです(笑)

トイレタイムは合否を左右する!?

時間配分のところで触れていた「トイレタイム」ですが、これは是非有効に使いたいところです。
時間に余裕のある方は、一通り解き終わった段階で一度席を立ち、用を足して軽く屈伸でもしておきましょう。
そうすることで頭を切り替えて新たな視点で見直しすることができます。
特に、試験序盤に解いた問題は要注意です。緊張が原因で見当違いの肢を選んでいることがあります
実際、私もトイレタイムを挟んだ後に見直して、答えを変えた問題が正解だったというケースが3件ほどありました。

試験を受け終わって・・・

16時になり、ベルが鳴り響いた瞬間一気に肩の力が抜けたというか、「これで終わったんだ」という気持ちになりました。
出来の良い悪いよりも、抱えていたものが一つ減り楽になったという安堵感の方が大きかったです。
あの問題がどうだったとか、あれが難しかったとか、試験に関する感想はその時にはあまり出てこなかったです。そんな元気はなかったですね。

3か月くらい控えていたタバコを吸ってみましたが、普通にヤニクラしました。

これから合格発表の1/29までは、試験勉強中とは違った緊張感の中で過ごさなければなりません。
私の場合、マークミスでもない限り記述で10点取れていればOKなので、受かっていると信じています。
また、終わったこと何度も振り返っても意味がないので、前に進むようにしています。
具体的には、改正民法と会社法の勉強です。

●追記―土地家屋調査士に挑戦するようです。